コミュニティファンド立ち上げ支援
コミュニティファンドは、市民の活動を市民が支える資金循環を地域につくるための募金組織です。
パブリックリソースセンターでは、コミュニティファンドについて学ぶ学習会への講師派遣、コミュニティファンド設立に向けたコンサルティングを行っています。コミュニティファンドの設立をお考えの方はご相談ください。
コミュニティファンドとは?
地域のまちづくりを応援する、『地域のお財布』です。
里山の保全、子どもを育む環境づくり、商店街の活性化、地域の安全対策、一人暮らしのお年寄りの安否確認・・・。行政だけでは対応しきれない地域の課題を、地域住民が自ら解決するために、各地でNPOが活躍しています。コミュニティファンドは、地域の課題を解決するNPOをはじめとする、市民による活動に資金を提供しています。
どんな仕組み?
1980年代には公益信託を活用した「シビックトラスト」、1991年には大阪コミュニティ財団が、市民の資金を地域に還流する仕組みとして登場しました。これらは一定の資金を基金としてプールし、その運用益をもって助成を行うものです。 最近は、低金利の現状を反映して、恒常的に寄付等の資金を調達し、基金として保持することなしに、助成金として再配分して使い切るタイプのコミュニティファンドが登場しつつあります。
コミュニティファンドを立ち上げるには
コミュニティファンドに関心をもつグループは、まず次のような点について検討し、地域で合意と共感を広げていくことが必要です。
- 地域の課題や、NPOの活動状況、寄付者ニーズの把握
- 方法:フォーカスグループによるヒアリングの実施
- コミュニティファンドのミッションと機能の明確化
- 方法:研究会でのブレーンストーミング、内外の類似組織に関する情報収集
内容:コミュニティファンドのミッション、支援対象重点分野、企業寄付と個人寄付
- ファンドレイズ(資金開拓)の手法、資金計画の検討
- 内容:個人、法人、現金、株式、遺贈、職域募金などの実現可能性と規模のシミュレーション
- 地域の合意形成、ネットワーキング
- 内容:賛同者を巻き込んでいくための情報発信、公開型研究会やイベントの実施、研究会参加者・参加企業における寄付キャンペーンなどの実験事業の実施について検討する。
- 法人格、組織体制の検討
- 内容:法人制度及び税制改革の動向、立ち上げスケジュール、資金調達手法をにらみつつ、法人格やスタッフ等を含む組織体制及びガバナンスのあり方について、検討を行う。
- 事業計画、予算計画の策定
- 内容:立ち上げ当初の事業規模を想定し、予算計画を策定する。
- 立ち上げ戦略、中期計画の策定
- 内容:組織立ち上げに向けたスケジュールと、中期の事業計画を策定する。
広報展開、フォーラムの開催、メディアとの連携などをあわせ検討する。
コミュニティファンドの先行事例が直面している課題
- 募金に適した(能動的な)組織体、適切な組織構造をつくる
- 運営資金(当初立ち上げ資金)をいかに確保するか
- 寄付を集めるためのノウハウや経験の不足(専門人材の不足)を克服する
- いつから助成をスタートするか
コミュニティファンドの設立の鍵
- 強力なリーダーシップ
- 地域が共有できる、明確なミッション
- NPO間や地域との合意形成やネットワーク
- 立ち上げ資金、期間を確保する
- 事務局を確保する
- あまりに早く助成をスタートしない(寄付基盤の確立が先)
- 確実、堅実な資金管理
全国のコミュニティファンドの例 (順不同)
(① NPOに対して助成金を出していること、 ② 一般市民からの寄付金を受け付けていること、 ③ ウェブによる情報把握が可能なこと の3つの条件を満たしているコミュニティファンドのうち、何らかのコンタクトをとったコミュニティファンド *2012年12月現在)
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